他を救うにあらず己を助くるにあることを悟る

(たをすくうにあらずおのれをたすくるにあることをさとる)

モラロジーでは、開発救済の究極の目的を、
自己の品性完成すなわち「己を助くる」ことに置いています。
つまり、私たち自身の不完全さを自覚し、過去における道徳的過失や
負債を返済するために、犠牲を払わせていただくという精神で、人心の開発救済を行なうのです。
したがって、その精神と行為は麗しく高尚になり、他人に対して教えてやるとか、
自分の力で救済したいというような高慢な態度になることはありません。
大切なことは、最高道徳を実行することが、
究極において真にみずからを救い、益することになるという真理を深く自覚することです。
この自覚が深まるにつれ、ますます人心開発の精神が高まり、
他人の苦しみ、悲しみを自分の苦しみ、悲しみとし、
無償の精神でその救済に身を投ずるようになります。
そして、自分自身が救われた分量だけ、他人を救済できるようになります。
                        広池出版 心のカレンダーより