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邪を破らずして誠意を移し植う

(じゃをやぶらずしてせいいをうつしうう)

「邪を破らず」とは、他人の不正や過失に対して、
非難や攻撃を加えてそれを性急に正すことはしないという意味です。
「誠意を移し植う」とは、人を育てようとする深い思いやりの心を相手に注ぎ、
その人がおのずから自分の非を改めるようになるまで導くことをいいます。
私たちは他人の過失、不正を見れば、直ちに忠告したり、非難、攻撃したりしがちです。
しかし現実には、過失や不正を指摘することが、かえって相手を傷つけ、
反省の芽を摘んでしまうことがあります。
社会を改善する場合も同様です。
社会のいろいろな矛盾に対して、ただ非難、攻撃するだけでは、
かえって混乱を招くばかりです。
最高道徳では、他人の過失や不正に対しても、社会の矛盾に対しても、
相手の立場や社会全体の立場に立って、すべての人を生かし育てていくという
慈悲の心で対処するのです。
                        広池出版 心のカレンダーより