心に残る言葉




上毛新聞『日本経団連教育問題委員長・樋口公啓さんに聞く』より・・

日本経団連の樋口公啓教育問題委員長は週3日、慶応大大学院で経済学史を学んでいる。
どんな人材が社会に求められるのか、67歳の今、なぜ大学院に通うのかーなどについて聞いた。

日本経団連教育問題委員会が、所属137社を対象に行ったアンケートでは、必要とされる人材の条件として
1.主体性、創造性
2.忍耐力
3.市場のニーズを的確につかむ感性、スキル
4.基礎学力、論理的思考力、異文化理解能力
5.高度な専門性
6.目標達成に向けたコミュニケーション能力
7.誠実さ、信頼性
8.教養 倫理観、社会への使命感
 の8点が集約された。

;この中で、最も重要な点は何ですか?

7.の誠実さ、信頼性です。社会、つまりお客さまの信頼を経営の原点に置いている。(社長を務めた東京海上火災でも)研修では「目先の利益を追い求めてはいけない」と教える。
信用がなければ、会社としてやっていけない。誠実でない人間は、どんなに能力があっても、会社にとって有害無益です。

;なぜ大学院で学ぶことにしたのですか?

日本の近代は、明治維新、敗戦、そして「失われた10年」といわれる現在の3つの大きな危機があるとされる。現在の危機を乗り切るためには、何が必要で、どうすればよいのか。過去2回の危機を学ぶことで、乗り越えていけるヒントが得られるのではないか、と考えたからです。

;今後の目標は?

「失われた10年」について、官僚や学者の異なる見解を聞くと、どれももっともだと思う。死ぬ前に、自分なりに納得できる結論を見つけたい。気力、体力、能力が続く限り勉強して、修士論文を書き上げるのが当面の目標です。

;現段階で失われた10年の原因は何だと思いますか?

一人当たり国民所得が米国を抜いた1980年代「日本人はエコノミックアニマルで、人に見つからなければ何をしてもいいと考えている」と米国人学者から指摘されて、「何もわからないのに、ばかにしてる」と憤慨した。
ただ、今になって考えると、諸外国から、ルールを無視して、ただ利益だけを追い求めるエコノミックアニマルと見られてしまうモラルの崩壊が当時あったのかもしれない。ちょうど戦後復興のため必死に働いた戦前・戦中世代が引退した時期でもある。
その後、少ない努力で多くの利益を上げようとするバブルの時代になった。長期的な経済停滞の本当の要因は、モラルの崩壊にあるような気がします。

;これからの時代に求められる人とは?

やはり、誠実な人です。信頼性がすべてのベースになっていると思います。

以上が対談形式の記事全文でした。

商売上の基本だけでなく、人として生きていく為の何かを、これからの時代を担う人たちに是非読んで、考えて貰いたいと思った一文でした。
根底にあるには、やはり、道徳・モラルなんです。