| この1年も、さまざまなことがありました。思いもよらない自然災害が相次ぎ、多くの尊い人命が失われました。スポーツではオリンピックやテニス、サッカーなど、若きアスリートが海外で大活躍をしました。また3人の研究者がノーベル物理学賞を受賞するなど、世界における日本人の活躍が注目された1年ともいえるでしょう。 今年の9月に訪問したブラジルでは、明るく元気にたくましく生きる、たくさんの日系人の方々とお会いしました。筆舌に尽くし難い開拓の苦労を背負いながらも、その苦労を微塵も感じさせない生き方に、同胞として大いに勇気をいただきました。 そうして2週間ぶりに日本へ帰ると、思いもかけないニュースが飛び込んできました。 戦後日本のマスコミを先導してきた朝日新聞が会見を開き、日本人の名誉を貶めた、福島第一原発の命令違反報道を誤報と認め、取り消したのです。また数十年繰り返してきた、いわゆる「従軍慰安婦」の報道について、「吉田証言」を虚偽として取り消したことに対し、社長みずから謝罪をしました。国連をはじめ世界中に「性奴隷の国・日本」という誤った認識を広めたのは、この新聞の報道が出発点です。国際社会に定着した、誤った汚名を晴らすことは容易ではありません。 なぜ日本では、事実を正しく伝えない報道機関が社会から糾弾されず、数十年も看過されてきたのでしょうか。ブラジルをはじめ、他の国では考えられないことです。 東京オリンピック、新幹線開業から50年の間に、日本は22人のノーベル賞受賞者を輩出し、めざましい発展を遂げてきました。その一方、戦勝国による占領政策の影響からいまだ抜け出すことができず、今も多くの子供たちが自国に誇りを持てずにいます。そんな戦後日本人の生き方に大きな影響を与えてきたのが同紙です。その責任は重大です。 来年、日本は終戦70年を迎えます。本当の意味で「戦後」を終わらせ、日本本来の美しい姿を取り戻したいものです。「日本の夜明け」が今、始まろうとしています。 本稿は、公益財団法人モラロジー研究所出版部発刊の『れいろう』(2014年12月号)誌に掲載されているものです。 |